北海道の鉄道は、市営のものが若干と、JR北海道があります。

市営の鉄道は、観光と結びついて、延命を図っていますが、
大正時代よりも簡素になってしまった、JR北海道の鉄路に未来はあるのか?
今頃になって、バブルでもないのに、新幹線が来たけど、間に合うのか?

JRと街の現状のマッチング


北海道では、札幌市であろうと、地方都市であろうと、2018年の今となっては、駅前が「繁華街」「メインストリート」とは限らなくなってきています。

結局、昭和の頃は駅前が繁盛し街の開発が進みましたが、平成に入って街の再開発ということを考えると、開発の終わった駅前ではなく、空いている土地、または新しい振興住宅街に近い土地が開発されるわけで、昭和の頃に開発された駅前は置いて行かれることもあるのです。

確かに、今でも駅前に商店が並んでいたり地元の旅館があることもありますが、特に地方はクルマ社会が進み1人に1台という状況も珍しくありません。
すると、JRの利用者は減り利用者が減るからJRの運行本数も減り、使いにくいからさらにJRの利用者が減るという、悪循環が始まります。

街の再開発という視点から見ても街の利用という視点から見ても、JRは古くから発展してきた分だけ今となっては不利な立場に追い込まれてしまっています。

東北新幹線の特徴のひとつに「スピード」がある。盛岡~宇都宮区間では最高時速320km。これは山陽新幹線の時速300kmよりも速い。
出典:https://blog.aco-gale.com/hachinohe-tokyo/

東北上越北陸方面のJR東日本の新幹線は全車指定席の列車以外は自由席と指定席が頻繁に変更されています。
普段指定席で運転されている車両が自由席になっている場合はラッキーですが、逆に自由席が指定席に変更されている場合は全体的に混雑していることになります。
出典:https://nosuke1300.hatenablog.com/entry/2018/07/25/134532

 

北海道に新幹線がやってきた


国の計画としては半世紀以上前に、日本中を横断する高速道路網と新幹線網を作るという計画を立てましたが、計画はズレにズレ込みバブルの時にも間に合わず、その後の長期不況、資材と人材の高騰化した21世紀になってようやく実現にこぎつけるという、最悪の展開を迎えています。

新幹線の来た後の地元は地獄です。

新幹線の通った地区の在来線は廃止され、バスに転換され、通院・通学に支障をきたします。
通勤は自動車が主に使われ、JRの客離れがさらに進みます。

新幹線が来ると、地元は不便になるのです。

さらに、新幹線の珍しさからくる「集客効果」も3年が限度と言われており、東京~博多間の新幹線以外は全ての新幹線が赤字なのです。

全国各地の新幹線で、「赤字」「不便」このような惨状が繰り返されており、在来線の廃止では地元とJR各社がもめており、新幹線を使わない地元の人たちが「国策・新幹線」の前に敗北し、苦労を押し付けられているのです。

北海道新幹線も開業以来利用客の減少が続いており、天文学的数字の新幹線開発費を償還するには半世紀以上かかるかもしれないというのが現実です。

新幹線は来たものの、便利さが来たというより、莫大な負の遺産と地元住民の不利益を持ってきたといえるのです。

お席がガラガラで、人が誰も座っていない列が大半なので、まさか自分の隣にほかのお客さんが座るとは思わずに、横の席に荷物など置いていると、なぜかそこに人が来る(笑) 思わず「え?」って絶句しちゃいますよね。
出典:https://www.what.is.yourvision.jp/ticketing/

えきねっとというのは、インターネット上から東北新幹線の空席状況を簡単に調べることができ、かつタイミングや条件があえば、割引が適用される価格で新幹線のチケットを取得することができます。
出典:https://www.new-skyliner.jp/touhoku-sinkansen/


まとめ


JR北海道は、大変不利な立場に立っています。

街の開発からは外れ利用客は減り、採算を合わせるために路線を減らしてさらに利用客を減らし、新幹線という大荷物を背負い込むというのが現状です。

大量輸送力、運航の正確性、料金の安さ、これらの魅力を考えれば、交通機関として輸送機関として鉄道は魅力的だと思うのですが、人間の欲望として、自由に動きたい、好き勝手に動きたい、ということが優先されてしまっている現代社会では、鉄道と折り合って生きていこうというのは難しいのかもしれません。


私が仕事でよく乗っていたのは、大宮から乗車する東北新幹線。これに乗っていて、座れなかったことはまず無かった。
それどころか、1車両に数人しか乗ってないなんてこともザラだった。
出典:https://mac-design.work/review/train.html

ビジネス客はほとんど指定を取るため, 列車と時間帯によっては自由席のほうが空いているケースがあります。近くに空席があり, 隣にはおっさんがいて邪魔な状況(以下, おっさんサンドイッチ)を避けるため, また仕事環境を整えるためには自由席が圧倒的に有利です。
出典:http://dutcheez.hatenablog.com/entry/2018/03/12/004044

 

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